この記事では、簿記2級は意味がないと言われる理由を解説します。
- 簿記2級は意味がない?
- 簿記2級は意味がないと言われる理由は?
- 簿記2級のメリットは?
- 簿記2級は意味がないと言われる理由
- 簿記2級のメリット
この記事を書いた人
キャテル
【自己紹介】40代男性、経理一筋約20年【経歴】大学卒業→公務員試験に落ちる→社会の底辺→経理未経験から経理に就職→転職4回→年収1100万円達成【資格】簿記2級、税理士財務諸表論、宅建【ブログ】社会の底辺から経理転職4回で年収1100万達成した転職ノウハウ全て公開「キャテルの戦略」
簿記2級は意味がないと言われる理由
- 取得者数が多いから
- 簡単に合格できると思われているから
- 実務経験の方が重要と思われているから
- 独立、開業できないから
- AIに奪われる仕事と思われているから
取得者数が多いから
試験年月日 | 受験者数 | 合格者数 | |
---|---|---|---|
ネット試験 | 2022年4月~2023年3月 | 105,289名 | 39,076名 |
統一試験 第163回 | 2023年2月26日 | 12,033名 | 2,983名 |
統一試験 第162回 | 2022年11月20日 | 15,570名 | 3,257名 |
統一試験 第161回 | 2022年6月12日 | 13,118名 | 3,524名 |
日商簿記2級はネット試験と統一試験を合わせると2022年4月~2023年3月の1年間で5万人近い合格者数になります。
他の会計資格である日商簿記1級、税理士、公認会計士と比較して圧倒的に多い合格者数になっています。
取得者数が多いことで希少性が低い資格と思われる傾向があります。
取得して当然と考える人もいる
簡単に合格できると思われているから
試験年月日 | 合格率 | |
---|---|---|
ネット試験 | 2022年4月~2023年3月 | 37.1% |
統一試験 第163回 | 2023年2月26日 | 24.8% |
統一試験 第162回 | 2022年11月20日 | 20.9% |
統一試験 第161回 | 2022年6月12日 | 26.9% |
日商簿記2級の合格率は20%~35%程度になっています。
必ずしも高い合格率ではないですが、日商簿記1級、税理士、公認会計士よりは高い合格率です。
そのためか簡単に合格できると思われているところがあります。
実務経験の方が重要と思われているから
実務経験>資格
経理の転職では資格よりも実務経験の方が重要視されています。
そのため、簿記2級は重要ではないまたは意味がないという主張も存在します。
とはいえ経理として簿記2級の知識は必須です。
簿記2級は意味はないということではなく、簿記2級のみでは十分ではないというのが本質的なところと感じます。
独立、開業できないから
国家資格 | 民間資格 |
---|---|
公認会計士 税理士 司法書士 | 日商簿記 |
日商簿記は民間資格です。
公認会計士、税理士、司法書士のように国家資格ではありません。
簿記2級を取得しただけで独立、開業することはほぼ不可能です。
日商簿記は民間資格
AIに奪われる仕事と思われているから
経済産業研究所の「AIが日本の雇用に与える影響の将来予測と政策提言」に記載されている「AI・IoT の導入が進展した場合、減る見込みの仕事」
1位「一般事務・受付・秘書」
2位「総務・人事・経理等」
3位「製造・生産工程・管理」
引用元:AIが日本の雇用に与える影響の将来予測と政策提言 (rieti.go.jp)
経理は将来的にAIに奪われやすい職種と言われています。
AIに仕事が奪われる経理になるための資格である簿記2級は意味がないという意見です。
簿記2級を取得するメリット
- 就職・転職で有利になる
- 実務に活かせる
- 上位資格の取得につながる知識が身につく
- 財務諸表を読み解く基礎知識が身につく
就職・転職で有利になる
経理の転職では簿記2級の保有を履歴書に記載しておきたいところです。
特に経理未経験の人は簿記2級を保有しているか否かで転職の成功率は大きく変わります。
経理に簿記2級は絶対に必要と考えている人も少なからずいます。
簿記2級を保有しているか否かで就職・転職は大きく左右される可能性があります。
実務に活かせる
- リース取引
- 連結会計
- 圧縮記帳
- 外貨建取引
- 製造業を含む会社の決算処理
- 税効果会計
- クレジット売掛金
簿記2級の知識は経理の実務の根幹です。
また、簿記2級は出題範囲が拡大され連結会計、税効果会計など実務でも重要な論点が追加されました。
簿記2級の価値は以前よりも高まり、より実務に活きる資格になってきています。
上位資格の取得につながる知識が身につく
- 簿記1級
- 税理士
- 公認会計士
簿記2級は、簿記1級、税理士、公認会計士などの上位資格を目指す入口になります。
簿記2級を取得で上位資格に挑戦する基礎的な知識を習得することができます。
財務諸表を読み解く基礎知識が身につく
財務諸表や経営状況を読み解く上で簿記2級の知識は非常に有効です。
自社の経営状況や問題点を分析することにが可能になります。
また取引先の経営状態や倒産の可能性など与信を確認する能力にもつながります。
簿記2級の知識は、経理に限らず幅広いビジネスマンに有用な資格になっています。
経理は転職を人生の選択肢に
経理未経験から経理へ
転職活動+簿記2級
引用元:管理部門・士業の転職ならMS-Japanの求人検索
簿記2級を取得していなくても、経理未経験から経理に就職できる可能性はあります。
ただし、簿記2級の資格があれば経理への就職の可能性は大きく高まります。
経理未経験から経理に転職する詳しい方法は、こちらの記事をご覧になってください。
経理経験者は年収アップへ
- 実務経験:経理3年以上
- 資格:簿記2級以上
上記を満たしたら、転職を人生の選択肢に入れましょう。
なぜなら、経理の年収を決定するウェイトは、業界・会社の給与水準>実務経験>資格だからです。
引用元:レックスアドバイザーズの求人検索
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経理の年収アップ転職の詳しい方法は、こちらの記事をご覧になってください。
まとめ
- 簿記2級は意味がないと言われる理由はある
- しかし簿記2級は取得する価値のある大きなメリットもたくさんある
簿記2級を取得する価値は非常に大きいです。
特に近年は出題範囲の変更を伴いより重要な資格になってきています。
経理を目指す人は必須と言っても良い資格なのでぜひ取得しましょう。
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